数年前にエイズウイルスの感染が話題になりましたよね。
最近ではあまりニュースなどでも話題にならないので、HIV感染やエイズ患者は減ってきていると思っている方も多いと思います。
しかし、日本人のHIV感染者とエイズ患者は、1985年から毎年増え続けていることをご存じですか?
しかも、男性よりも女性の感染者が多いのです。
普段何気なく感じている体の不調やお肌のトラブルは、HIV感染の初期症状かも知れませんよ。
そこで今回は、HIV感染の初期症状が現れる時期や注意すべきお肌の異状サインなどについて紹介していきましょう。
HIV感染の初期症状が現れる時期は?
平成27年(2015年)3月末において日本人のHIV感染者の数は、エイズ患者と合わせて、約25,000人もいると報告されています。
HIVに感染した場合、約半数の人には初期症状が現れます。
と言うのも、自覚症状が現れない人も結構多いというデータもあるので注意が必要なのです。
一般的には、HIVに感染するような行為があってから2週間~8週間を経過した時期に、次のような初期症状が現れます。
● 首や腋の下、股などのリンパ節の腫れ
● のどの痛み
● 顔や手のひら、足の裏などに出る痛みや痒みのない発疹
● 頭痛や筋肉痛、関節痛
● 下痢や嘔吐、吐き気
● 口の中の炎症
これらの症状がHIVに感染した時に見られる初期症状です。
HIV感染の初期症状で注意すべきお肌の異状とは?
次に、HIV(エイズウイルス)に感染した場合、その初期症状で見落としがちなお肌の異状サインを4つ紹介します。
- 帯状の発疹が体の片側だけに繰り返しできる
- 小さな水泡が唇やお尻、性器などに繰り返しできる
- 丸くて赤黒いシミが手足や顔にでる
- 毛穴の激しいかゆみと炎症がでる
帯状の発疹が体の片側だけに繰り返しできる
帯状疱疹や帯状発疹は、体の疲れや強いストレス、免疫力の低下などでも出る場合があります。
しかし、HIVに感染すると、体の片側だけ帯状の赤みを帯びた発疹が繰り返し出るのが特徴です。
この帯状発疹がでる時は痛みも伴う場合が多いようです。
小さな水泡が唇やお尻、性器などに繰り返しできる
小さい水ぶくれ(ヘルペス)は、ヘルペスウィルスの感染によって起こるのが一般的です。
また、発熱や紫外線、強いストレスなどを受けると、感染して潜伏していたヘルペスウィルスが一気に増殖して発症します。
ポイント!
しかし、唇やお尻、目の周り、顔、性器などに繰り返しできる場合は注意が必要です。
エイズ治療・研究開発センターでも、ヘルペスが繰り返しできる場合は、HIV検査を受けることをすすめています。
丸くて赤黒いシミが手足や顔にでる
こちらは、HIV(エイズウイルス)に感染するとよく見られる症状で、カポジ肉腫と言われるガンの一種です。
カポジ肉腫は、紫色や赤黒いシミ(斑点)が手足や顔などにでき、数ヶ月以内に口の中や内蔵、リンパ節など体のあちこちに広がります。
ポイント!
HIVの末期症状になると、体中にカポジ肉腫のまだら模様が浮かび上がってきます。
そうなる前に、丸くて赤黒いシミが手足や顔に出てきたなと思ったら注意が必要です。
毛穴の激しいかゆみと炎症がでる
顔や背中、上腕、太もも、臀部などの毛穴に赤い水疱や湿疹ができて、強いかゆみで夜も眠れなくなります。
この症状自体は、好酸球性膿疱性毛包炎(こうさんきゅうせいのうほうせいもうほうえん)という病気で、アトピー性皮膚炎やカポジ水痘様発疹症と似た症状があります。
ポイント!
しかし、HIV(エイズウイルス)に感染すると好酸球性膿疱性毛包炎が出やすいそうなので注意が必要です。
まとめ
これまでHIV感染の初期症状について、お肌を中心に詳しく紹介してきました。
あなたもお肌の気になる点や異状サインが、もしかしたら見つかったかも知れませんね。
しかし、HIVに感染しているかいないを判断できる方法は、現在のところHIV抗体検査による血液検査しかありません。
ポイント!
ちなみに、HIV検査は全国にあるほとんどの保健所に行けば匿名で、無料で受けることができますよ。
もちろん、医療機関でもHIV検査は受けれますが、自費診療の場合だと、費用が5,000円~10,000円ぐらいかかるので注意してくださいね。